助けてくれた君
BL 学園 春 女性向け 短編  文字数約8100字
著作者:槌乍   著作者の作品一覧へ   ホームへ


[あらすじ]
寮に入って独り部屋を満喫していた1年がたった春休み。
滅多に来ない転入生が唯一悠汰が独占していた部屋に入る人が来た。
人見知りの悠汰はまず友達関係が上手く行っていないのに……同室に人がきて…‥
助けてくれた君

 寮生活を始めて一年。
 高校ではそうない四年高校。四年間高校に行く人と三年間行くグループとで分かれている。四年制の人には寮生活を余儀なくされている。
 しかし、三年制にした人は、寮は自分の意志で決めることが出来る。が、途中で四年制にしたり、四年制から三年制にすることはできない。
 寮生活を行っていない者で四年制と関わる事は本当にない。
 体育祭系も被らないようになっているし、学園祭とかも一緒にならないようにしている。学校自体が違うから準備なども被らない。あるとしたら、なにかモノを借りに行ったりする際に使われる準備室が同じなくらいだ。
 だから唯一会える場所というのは準備室などくらいだ。
 
 ただ、寮生活をおくっていれば、四年制の人たちと同じ部屋になる可能性が無い事もない。だから。というわけで決めた理由ではない事は100%な悠汰。
 本当に親の元から離れたいと願って三年制の寮生活を送っている。
 四年制にしなかったのは、学校がすきというわけじゃないから学校生活が終わった瞬間からバイトして一人暮らししようとしているからだ。
 残念ながら寮生活をしていたらバイト禁止となっている。だから親からの仕送りを必要以上に使わないようにしている。

 
 結構人数が多いから一人部屋になることは本当に無かったのだが、奇数になってしまった所為で、運よく俺はひとり部屋となって一年になる。
 最初は一人部屋も結構抵抗があった。
 まだまだなれて居ない分、誰かと引っ付きたい気分になるのだが、一年も経つと一人部屋はいいものだった。
 同室の人に気を使わせなくてもいいし、気を使わなくて良い。
 二段ベッドという事ではないこの寮は、通路を挟んでセミダブルのベッドが入るくらいの大きさがある部屋だ。
 だから全体的に寮を見ると、とても大きい。
 その大きな部屋を悠汰は一人独占していた。
 
 
 
 そんなにも贅沢をしている悠汰。なのに。今はせっせと散らばってあるものを出来るだけ自分のスペースに詰め込んでいる。
 隣のベッドに乗せていた教科書類も、設けられている机に出来るだけ押し込ませる。
 
「チクショウ………せっかくの1人が……っていうかここ転入生とか出来ないんじゃなかったのかよ!!」
 
 そう。
 呼ばれたのはほんの三日前。
 急に寮内放送。しかも悠汰の部屋のみの放送で寮長(4年制の3年生)に和室に呼ばれ、正座をさせられ、お見合いみたいに緊張の中背筋をピンと伸ばして話を待っていた。
 すると急に
 
 「あぁ悠汰くん。三日後に二年生に転入生来るから部屋。1人部屋だったよね??」
 
 とにやりと企む微笑。プラス少し脅しが入った言葉を聞かされたら、誰でもはい。と答えてしまう。なんて言ったって、寮長は柔道の主将。というのかキャプテンというのか。部長というのか良くわからないが、とりあえずはいと言わなければ力技が入らないことも無いのだ。
 
 それから三日経って今に至る。
 暫く現実離れの空想を描いていたせいか、現実に戻ったときは今日ということだ。
 まだ恋が始まりに近づく春休みという事であって、学校に行かなくてよかったからか、空想を描く時間が長すぎて、後数分できてしまうというところでギリギリセーフで掃除は終わった。
 きちんとシーツも変えてやった。何せ荷物を置いていたからしわくちゃだし汚いしだし。そんなんで招き入れるほど意地悪なやつでもないことは自分で言ってはいけない事だが。
 
 コンコン……
 
 「失礼します」
 
 基本的に人とのコミュニケーション系が苦手な悠汰。簡単に言えば人見知りな悠汰はその一言で、肩がビクついた。 
 力尽きたからだがベッドの上に放り投げられていたせいで、ベッドがギシッと軋んだ。
 ゆっくりと開かれたドアを横目で見てる。
 目の前にいるのは悠汰よりも断然身長の高い男。もちろんここは男子寮だから、女が着たらそっちの方が問題ではあるのだが、これまたもてそうな面をしているのだ。
 先輩にも本当にもてる人がいて、男子寮の玄関まで押し寄せてくる女子ばかりで、その当事者の先輩も、いつも後輩の悠汰たちに謝っていたのをハッとそいつを見て思いだした。
 
 「浅田悠汰くん?」
 
 人差指で悠汰の方を優しく指す。荷物を開いている方の。きれいにしたほうのベッドに優しく置いたところまで見ていたが、指されたところまでは見ていなく、反応に少し焦った。
 目線を合わせてぴたっと止まると、ぎこちなく首を縦に振るしかなかった。
 
 「あっ……あぁ」
 
 「そっか。良かった。今日からヨロシク。同じクラスにもなる予定だから。東田淳平(ひがしだじゅんぺい)。淳でいいよ」
 
 優しく微笑んで、指していた人差指の方の手が優しく開いた。
 
 ――えっと………日本人だし握手?……だよな?
 
 ゆっくりと悠汰はその開かれた大きな手に、恐る恐る乗せると、ギュッと優しく握ってくる。
 身長とすっきりとした顔立ちを見た瞬間のときは、かなり冷たそうな人に見えた。それに手も結構冷たいし。だから逆に驚いた。
 結構フレンドリーに扱ってくれそうだと、珍しく悠汰の方からも人に対して興味を持てた。今まで特定の友達を作らなかった(作れなかった)悠汰にとっては、この場合頼られる方なのに、逆に頼りそうだ。
 
 「よ……よろしく……」
 
 悠汰の方からも、そうやって優しく握り返すと、よりいっそう微笑が増した。ような気がする。
 お互い手を離すと、淳平はゆっくりと腰をベッドに下ろして悠汰のことを嬉しそうな顔で見つめていた。
 
 「なっなんだよ」
 
 悠汰もきちんとすわり、壁に寄りかかって淳平のほうを見つめ返した。恐る恐るだが。
  
 「いや。なんでもない。あのさ学校でもいろいろ迷惑掛けるかもしれないんだ。教科書とかはあるんだけどまだきちんと学校回ってなくて。移動教室とか一緒してもらっていいかな?」
 
 「うん。俺はいいよ。他に一緒に行くやつとか居ないし」
 
 思わず本当のことを言ってしまう。
 実際きちんとした友達がいない分、一緒に移動教室とか今までになかった。
 人見知りがなかなか離れない所為で、教室とかでも大体独りで居る。最近それに対して、「こんなんで独り暮らしとか出来るかな?」なんて思うけど、家にいるほうが心が死んでしまうような気がする。
 
 「えっ……友達とかは?」
  
 「いないよ。寮の人たちには良くしてもらってるけど、クラスに友達いない。ほとんどの人四年制とかだし」
 
 朝晩のご飯を一緒にする分、寮の人たちにはかなり良くしてもらってるし、良くここに遊びに来る。
 休みの日とかは結構誘ってくれたりする。もちろん断った事はいまだ一度も無い。
 
 「そうなんだ。ならクラスでは一番の友達になろうな!自慢できるくらいに」
 
 なんて楽しそうに言っている淳平をみている悠汰。
 けれど、悠汰からはフッと苦笑の混じった微笑しか返すことが出来ない。
 
 「そう出来ればいいけど淳……そういう性格だから他の人に良くしてもらえると思うよ?」
 
 「良くしてもらってもなにかあったら絶対に悠汰の隣にいてやるから」
 
 なんて啖呵を切った。いや。この場合は啖呵を切ったとは言わないかもしれないが、言い切ったことに悠汰は目をまんまるにして驚いてしまった。
 冗談でもそういうことを言うやつなんていなかったから。
 
 ――まぁ途中で投げ出すだろうな
 
 なんて心の中で決め付け、軽く優しい瞳でため息を吐いていった。
 
 「サンキュ」
 
 それを言ったとともににっこりと微笑んだ淳平。
 
 
 しかも
 
 それが本当に現実になるなんて思っても見なかった。
 
 



 言い切ってから一ヶ月後。
 本当に淳平は周りから好まれていながらも、昼も誘われていながらも断って、悠汰と一緒していた。本当に幸せだった。
 学校では結構無口な方だから、近寄ってくる奴はそう多くは無いことは自分でも理解していた悠汰に、好き好んでここまでもったやつは寮の奴ら以外居ないのだ。
 寮の人たちは悠汰が人見知りだという事を知っているからこそ余計に近づいてきたりしていたが、淳平だけはそれとはちょっと違う。それは悠汰自身理解できていた。
 
 「悠汰♪一緒にごはんたぁべよ」
 
 大人っぽい顔つきのくせして、結構お子様な口調を使うことで、女子からもかなり好まれていたりもしていた。
 昼に呼び出しをして女子が告白をしていることだって、淳平が言っていた。というか、呼び出された時点で悠汰には理解できていたが。
 
 「一緒に食べよって……いっつもじゃないか」 
 
 悠汰もクスクス程度だが、学校でも軽く笑うようになった。
 自分で自覚しているからこそ、淳平はすごいやつだといつも思う。
 
 「けど他のやつの断っていいのか?」
 
 「いいの。俺は悠汰とがいいの」
 
 「部屋一緒なのにな」
  
 淳平が言うには、2人で居たいらしい。二人のほうが、沈黙だってどっちかが話しかければ返ってくる可能性だってあるが、何人かいたら誰に聞いているのかが解らないと困るし、誰か話さないやつが出る。それいやらしい。
 けれど、それじゃあ悠汰は「俺の二の舞になるぞ」といっているのだが、「それならそれで悠汰と一緒にいるからいいよ」と笑顔で答えてきたもんだ。
 
 「そうそう。母さんが今日俺の部屋から軽く2人でできそうなものとか送ったの届くだろうから遊ぼうなー」
 
 箸をくわえながら笑顔でそんなことを言ってる淳平を、悠汰は見ているだけで幸せに慣れていた。
 
 「おぅ」
 
 昼はお弁当ではなくパン。
 朝寮の購買で買ってきた焼きソバパンが今日の昼だった。
 
 「もっと栄養あるもの喰えよ悠汰。身長伸びないぞ」
 
 「チビじゃないもん!」
 
 からかうように言ってくるその言葉に、悠汰はチビじゃないことを出来るだけ早く教えてやる。
 確かに身長は小さい方かもしれないけど、小さい方という事であってチビではない。ごく普通の高校生並だ。ただ淳平が高いだけなのだ。
 
 「まぁ、可愛いから良いんだけどさ」
 
 「ふんだ…………って可愛いって何だよーヤッパリバカにしてるんじゃん」
 
 悠汰はプゥッと頬を膨らませて不機嫌を精一杯表せてやるが、淳平はクスクス笑うだけで、これといった事は無かった。
 
 「してないしてない。アッ今日そういえば掃除だ」
 
 「待ってるよー」
  
 「わかった」
 
 部屋に行けば一緒なのに、なんでか珍しく違う掃除で、一緒に帰ることになっているのだ。掃除が会ってもなくても一緒なのだが、なんだか寮の人が言うには「2人で1つの存在になってきている」だそうだ。
 最初淳平が言っていた「自慢」が頭の中によぎった。
 自慢になるのかどうかはわからないけど、今のところ良い感じになってきているのでは無いのだろうか。
 
 
 放課後。
 悠汰は待っている間トイレに行きたくなりトイレに行っていた。
 用を足した後、手を洗いトイレから出ようとしていると、廊下のほうでクラスの男子たちが話している声をきいた。
 
 「なぁ、東田かわいそうじゃね?」
 
 「確かに。どうせあの浅田が部屋一緒ってことでなんか強制させたんじゃねぇの?」
 
 なんてクスクス笑っていた。
 一瞬焦ったけど、少しホッとした。
 
 ――良かった……淳平の悪口は言われてない……

 一瞬かわいそうというところで、少し焦っていた。 
 そうやって言われる事が、もし自分の所為だったらって考えただけで、精神異常を出しそうになっていた。
 
 「あっ東田」
  
 「どうしたの?こんなところで」
 
 そこに丁度掃除を終えた淳平が着たみたいだ。
 一瞬その言葉に、鳥肌を覚えた。もしそれが淳平に聞かれて、それで何かを同情させるような事を言われたら。
 
 「お前浅田になんか言われたの?」
 
 「はぁ?なんで?」
  
 「だって何で浅田と一緒にいるわけ?あんな奴放って置けばいいのに」
 
 「なんでだよ」
 
 「だってうざくね?俺らとはしゃべんないし。東田君は転校してきてまだ慣れないってことはあってももうそろそろ慣れて来てるだろ?」
 
 「あぁ。マァ慣れてきたな。確かに悠汰は他のやつとはしゃべんないけど……」
 
 「絶対に東田君独占したいだけなんだってやめとけよあいつは」
 
 なんて皮肉そうに言ってくる言葉。
 それ以上聞いていられなくて、悠汰はそのトイレから勢いよく出て行った。
  
 「ゲッ浅田いたのか」
 
 今どんな顔をしているだろう
 
 きっと生きている顔はしていない
 
 自分でもそう思う悠汰は、噂をしていた方の男たちのほうを睨みつけた後、拳を足の横で見えないようにギュッと握った後に、少しうつむいて自分のカバンがあるほうに急いだ。
 
 「悠汰!」
 
 後ろから淳平の声が聞こえたとき。すぐにカバンを持って廊下を走った。
 
 
 
 何で走る必要なんかあるんだろうか。
 
 どうせ寮で一緒になるんだからこんことをしても意味がないってことくらいわかっているのに、どうしても止まらない。
 後ろから誰かが追ってきたような気配は無い。
 けど。
 こんな事は慣れているはずだった。
 見た目から人見知りですオーラを出すかのように、いつも小さくうつむいてた。だから今までそんなにも考えたことは無いのに、再びこうやって言われてしまえば、どうにかできるだろうって思ったこの人見知りも直るかと思った。
 なのにさっきの言葉できっと傷がついたと思う。
 
 
 
 寮につくと、すぐに部屋に入った。
 上着を軽く脱いでワイシャツだけでベッドに倒れ掛かる。
 寮の癖して良いベッドを使ってる所為で、スプリングが良く効く。身体が跳ねて、今考えている事を消し去ってくれる。時もあるけど、今は全く持ってそんな力はもっていなかった。
 何分かしたらきっと淳平は来る。
 そんな事悠汰にも解っているのに。何でかわからないけど他の事は考えていられなくなっている。
 疲れたのか、悠汰の目の前はだんだん暗くなって、重い瞼が下がっていってしまった。
 
 
 
 「悠汰……」
 
 ――淳……?
 
 「寝ちゃったの?」
 
 暗闇の中から声が聞こえてくる。
 目を開ければ淳平がいる。そんな予感はしたのに、凄く重い瞼は開くような予感がしない。
 
 「悠汰……俺は違うから……大好きだから……」
 
 ――無理しなくていいのに……淳……

 なんだかそう思った時に、すごく心のどこかがキュンとした。
 
 凄く苦しい。
 
 そう思ったとき、唇に、柔らかい何かが落ちた。それとともに悠汰の瞳は意思で開いていった。
 すると、すぐ目の前には淳平の顔が。
 食べるように口を開けて悠汰の唇を舐める。そんな感覚に反応して、スッと唇を開けてしまったとき。
 何がおきているのかが漸く解った。
 
 ――キス……?
 
 ゆっくりと開く淳平の瞳。
 薄っすらと開いている悠汰の瞳に気付くと、勢いよく顔が離れて行った。
 
 「悠汰……おきてたんだ」
 
 「……淳……?いま何して……」
 
 夢だったのだろうか。
 そう思ってゆっくりと上半身だけを起こして、ソッと自分の唇を触れてみるが、確かにこの唇に触れていた。
 
 「……ごめん悠汰。俺……悠汰のこと……好きなんだ。あの時俺あいつらのこと笑いたかった。なんでこんなにも良い奴をそんなこと言えるんだって。お前らがバカなだけじゃないかって笑い飛ばしてやりたかった……」
 
 「……淳……俺……本当に……俺のこと……?」
 
 少し震えている淳平。
 そんなにも少し焦っている淳平ははじめて見たのだ。いつもは少し余裕を見せている所為でこういう淳平も新鮮だった。
 
 「うん。最初見たとき嬉しかった。こういう奴が俺の恋人だったら幸せだろうなって。今までだってちゃんと女を好きだったのになんか悠汰を見た瞬間にそう思ったんだ。だからできるだけ良い奴で居たかったけど……」
 
 「けど?」
  
 「もう無理だ」
  
 それはどういうことだろうか。
 悠汰の頭の中は真っ白に染まっていく。
 もう無理だという事は、もう一緒には居てくれないのだろうか。
 今にでも泣き出しそうになった口を、手で塞いだ。その手も、小刻みに震えていた。それに気付いたとき、もう我慢が出来なくなって目尻から涙が出てくる。
 
 「もう……一緒に居られ……ないのか?」 
 
 そう口を出したとき。俺は反射的に部屋を飛び出しかけていた。そのところを後ろからギュッと抱きしめられる。
 
 「違う。違うんだ……俺は……一緒にいたい。一緒にいて今日のあいつらみたいな奴らからお前を守りたいんだ」
 
 力強い淳平の声。
 
 「でも……今もう無理だって……」
  
 「あぁ。もう無理だ」
  
 そう言って、思いっきり視界がグルリといろいろな方向に回った。
 漸く視界が固まったと思った場所は、いつも目が覚めたとき見る天井だった。
 悠汰はベッドに思いっきり倒されたのだ。そして悠汰を覆う奴は、淳平。
 
 「もう。悠汰に手を出さない事は……出来ない……」
 
 「それって……」
 
 何か悠汰が言おうとした瞬間、再び唇に何かが当たる。さっきよりも少し乱暴に舐められる。
 
 「悠汰。俺は悠汰が好きだ……もう……誰にも取られたくない」
 
 少し離れて言ったその言葉。
 
 解った。
 
 キュンとした胸の苦しみ。
 
 スッと微笑んで悠汰は、淳平の首に思いっきりぶら下がるように抱きしめた。
 
 「俺も淳が好きだ!」
 
 
 
 
 
 
 「あっんっ……ぁっ……淳……」
 
 シャツは脱がされ、ズボンも脱がされて放り投げられている。淳平もワイシャツもすべて脱いで、俺を抱きしめてくれる。優しくいろいろなところを愛撫してくれる。
 首元からソッとふれられていた胸元まで、すべてを食べられるようにキスをしていく。
 
 「悠汰……大好きだ……綺麗だ……」
 
 顔を離して淳平は俺の体すべてを見るようにしてくる。俺は恥ずかしい顔を隠すように、軽くグーに握った右手の甲を唇に当てている。
 クスッと微笑む淳平の手が、ソッと胸の突起物をいじってくる。先端に親指を乗せて、弄ぶように、円を描くように優しくいじってくる。
 再び顔を埋めて、その突起をぺろりと舐める。
 
 「あっ……んっはぁ……んっ」
 
 淳平の右手が、ソッと俺の下半身部分に手を埋めてくる。ソッと俺の大事なモノを優しく握り、扱くようにゆっくりと上下に動かす。
 
 「あぁぁっやだ……よっ……淳……そんなとこ……」
 
 「俺は食べたいな悠汰のこれ……」
 
 「アッ……んっ……」
  
 淳平の顔はだんだん下半身に動いていく、ソッと俺の勃起してしまっているそれに口を含めて、先端部分を舐めてくる。 
 
 「ふっんっあぁっ」
 
 左手で淳平の肩を優しくつかむ。
 淳平の右手は、ソッと違う方に滑らしていく。ソッと俺の背中に近い方に。ソッと指を入れてくる。
 一瞬何をされているのか理解が出来ないのに焦り、淳平の肩を力強く握ってしまった。
 入ってきた指が、二本。
 俺の中でグチュグチュと音を鳴らしながらかき混ぜるように確実に快感を味わされてくる。
 
 「悠汰……中に入れてもいいか?」
 
 「ふぇ?……」
 
 言われた瞬間何のことかわからなくて、スッと薄く開いていた瞳をもう少し開けて淳平と瞳をあわせると、淳平はにっこりと辛そうに微笑んでいた。
 その時にスッと淳平のもののほうを見てしまったとき、余計に顔を真っ赤に染めてしまった。
 
 「う……ん。入れて……」
 
 「良かった」
 
 そう微笑んで、淳平は俺の腰をやさしくつかんで軽く上げられる。
 
 「膝……立ててもらえるかな?」
 
 「う……ん」
 
 ゆっくりといわれたようにすると、なんだかこの体勢。股と股の間に淳平がいる所為で、凄く俺の大事なモノが淳平にかなり見られているような気がする。
 指が抜けていって、大きさが全然違う淳平のそれが入ってくる。
 
 「あぁっ……んっはっあっ……ふっ」
 
 「悠汰……動くよ」
  
 「えっ……ぁっ」
 
 淳平が近くに見える。 
 優しく俺を抱きしめながら淳平の優しく酔わすキスをしてくれる。それと同時に、ゆっくりと動く俺の中に入っている淳平のもの。
 少し辛いそれを受け入れるように、ゆっくりと淳平に抱きついて耐える。
 
 辛いけど気持ちの良いそれ。
 
 
 
 
 そっか。これが俺の今の気持か…

 好きだよ淳平


 
 
 一番に守ってくれたのは
 
 淳平だったんだ
 
 笑顔をくれたときから淳平は
 
 俺を守ってるじゃないか……

 
 
 
 
 
 「大丈夫か?悠汰……つらかった?」
 
 心配そうに抱きしめながら布団の中で一緒にいる中で淳平が聞いてきた。
 裸で。
 肌を味わっていた。
 
 「辛かったけど………気持ちよかったよ」
 
 にっこりと微笑んで俺は淳平を力強く抱きしめた。
 まだ俺の中に淳平が発した精はまだ入ってるけど。流したくは無いというのが本音。
 
 「風呂に入って流しだしますか……悠汰の中に入っているの」
 
 「……やだ」
 
 「えっ?!」
  
 その言葉におどいた淳平の瞳。
 
 「ハハッ……驚いた顔最高。やだ。出したくない」
 
 「でもつらいぞ?」
 
 「うっ……でも……」

 「だってもでももないの!一緒の部屋なんだしまたこういうことできるでしょ」
 
 そう言って頬にキスをしてくれた。
 
 
 
 
 助けてくれてありがとう淳平。
 
 
 「大好きだよ淳」

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