吸色鬼
カテゴリ、キーワード ファンタジー  短編 ダーク シリアス    文字数約800字
著作者:鴉螺棲(mixiアドレス)   著作者の作品一覧へ   ホームへ


[あらすじ]
ピエロと少年のショートショート。
吸色鬼
アハハハハハハハ!!!!

キャハハハハハハハ!!!!!

楽しい喜劇が夜を支配して珈琲が低迷の闇を表しピエロのみが知る暗黒の喜劇

いつものように狂ったように笑い続ける観客を表で笑いながら心では無表情なピエロが芸をする

ピエロがいつものように芸を失敗すると観客は笑う

ピエロはいつものように笑う

ピエロは気付いてしまいました

一人だけ笑っていない観客がいると

その観客は無表情の少年だった

ピエロはその少年をなんとか笑わそうといつも以上に芸をした

だが少年は笑わなかった

ピエロの心には何故か嬉しさと使命感が沸いていた

ピエロは毎回芸が終ると少年を楽屋に呼び芸をした

けれども少年は笑わなかった

ピエロはいつの間にか少年を自分の家に住ませ毎日寝るまで芸をし続けた

50年経っても少年は笑わなかった

100年経っても少年は笑わなかった

500年経っても少年は笑わなかった

ふとピエロは不思議に思いました

何故自分と少年は歳を取らないんだろう?と

だけどピエロは気にせず毎日寝るまで芸をしました

ある時です

ピエロがいつものように少年を笑わすように芸をしていると

クスッ

ほんの少しですが少年は笑いました

ピエロは嬉しくて嬉しくて涙を流しながら芸を続けました

ほんの少しずつですが少年は笑うようになりました

そして普通の少年のように笑うようになった少年は

ピエロの色になっていました

ピエロは少年に色を吸い取られて無色のピエロでした

ピエロが無色に気付くと同時にピエロは世界から外された事に気付くのです

少年はピエロから色を吸い取ったのです

少年は耳まで裂けるように笑いながらピエロの手を取って歩き出しました

親愛なる深遠の闇に向かって



さぁ さぁ さぁ
私の過去の喜劇は楽しかったかな?

楽しかったなら貴方は狂人だ
楽しくなかったなら貴方はまだ無色だ

さぁて 夜が近づくよ

良い子も悪い子もお帰り

おやおや まだ喜劇が見たいのかい?

しょうがない子だねぇ

まぁいいでしょう

さぁ おいで

私についておいで

迷子にならないようにね

私の子猫達


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